【軍用自転車の歴史】特殊兵器についてまとめてある『歴史群像アーカイブ―Special Issue (VOLUME1)』を読んだ話【自転車を歴史から学ぶ】

自転車の本
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このブログは自転車を中心とした内容なんですが、今回紹介する書籍はこれまで紹介してきた自転車関連本と比べてかなり異色です。

歴史群像アーカイブ』というのは、『歴史群像』という雑誌からテーマに合った過去記事をピックアップしまとめたムック(マガジンとブックの間、ということでムックというそうです)。

歴史群像アーカイブ―Special Issue (VOLUME1)』で特集されているテーマは「知られざる特殊兵器」というもの。

自転車? 特殊兵器? といった感じなのですが、実は自転車に関する特集記事も収録されているんですよ。

軍用自転車、つまり自転車の軍事利用の歴史についての記事となります。

『歴史群像アーカイブ―Special Issue (VOLUME1)』の内容

雑誌『歴史群像』のバックナンバーに掲載された過去記事をジャンル別に編集して再録した新シリーズ「歴史群像アーカイブ」が登場。第一弾は、「列車砲」や「報復兵器V3」「動物兵器」「軍用自転車」など、知られざる特殊兵器を大特集。

amazonより引用

特殊兵器特集ということで、ちょっと変わった兵器についての記事がまとめられています。

例えばアニメ『ガールズ&パンツァー 劇場版』で活躍した「カール自走臼砲」に関する記事や、イギリスの風変わりな開発兵器、動物の軍事利用の歴史なども。

もちろん、自転車の軍事利用についての記事もしっかりあります、これが興味深いやつ。

『歴史群像アーカイブ―Special Issue (VOLUME1)』の感想

自転車のイメージって、エクササイズ、移動といったものが中心だと思います。

戦争で利用されていたと言われても、あまりイメージが湧きませんよね。

戦争映画を見ても自転車が出てくるとしたらだいたい一般市民が乗っているもの、避難に使っているシーンぐらいしか見ることはないかと。

ただ、実は様々な国が自転車を軍事利用しようと試行錯誤しており、スイス軍では2003年まで自転車の大規模な部隊が存在していたそうです、21世紀ですよ!!

自転車の軍事利用が本格化したのが19世紀末頃、自転車そのものがブレーキがついたりゴム製タイヤができたりといった進歩を遂げたことにより活用の模索が始まったそうです。

読んでいて意外だったのが、第二次世界大戦でノルマンディーでの戦いにおいてドイツ軍自転車部隊が活躍したということ。

ノルマンディーに関する映画といえば『史上最大の作戦』であったり、『プライベート・ライアン』であったり(2021年のジロ・デ・イタリアの中継では、選手の好きな映画が紹介されていましたが、謎に人気だった作品です)がありますが、自転車の登場ってほぼなかったと思います(たぶん)。

なんというか、この本を読んだところでFTPが向上することもないですし、メンテナンスのコツが掴めるものでも全くありません。

ただ、自転車が好きな人が読んだら、自転車仲間についつい話したくなるような、そんな一冊となっています。

トレーニング本なども有用ですが、たまにはこんな変わり種の本も読んでみると楽しいかと思います。

また、大変めずらしい自転車部隊が主役の戦争映画である『エイプリル・ソルジャーズ ナチス北欧 大侵略』も合わせて見てもらえると一層楽しめるかと思います。

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